結局眠らなかった。久しぶりに目覚ましテレビ見た。
外は昨日の雪がまだ積もっててカチンコチン。僕の教習所ライフはとことんついていない。リスキーながらも車で駅まで送ってもらう。通勤時間真っ只中。スーツのサラリーマンが多い。マトモな生活リズムの人々が電車を待つ横で、寒さか睡眠不足か分からない震えを覚える男が一人。
そもそも伊賀神戸駅から東へ向いて移動するのはいつぶりだろうか。津市はたしか二年程前に行ったような行ってないような。そうこう考えてるうちに特急が到着。あ~もう特急でいいや、とふらふら乗り込んでしまう。当然車内で特急料金をまきあげ、もとい請求された。
伊勢中川駅で乗り換え。なんか見覚えが・・・。思い出した。ここは一度来ている。かれこれ六年前になるか、高1の春休み、
四日市オーストラリア記念館にプロレスを見に行った。。たしか大仁田 厚が、「狙うは長州の、長州の、長州の首ひとーつ!!」とか言ってた頃だ。5対5ノーロープ有刺鉄線ストリートファイトデスマッチ、中牧昭二とか出てた。「1,2,3、ファイヤー!」を生で聞いたし、
言った。あれから大仁田もリアルに汚れてしまったもんだ。金とか、金とか。
話がずれた。
伊勢。とりあえず思ったのが。
アウェイ。完全にアウェイ。同じ三重なのにアウェイ。大阪のほうが居心地がいい。三重県って広いなあ。
会場に到着。視力検査を受ける。ロビーで座る間、
伊勢神宮に松阪牛に熊野古道に伊賀忍者、鈴鹿サーキットにスペイン村にナガシマスパーランド、そして忘れちゃいけねえ四日市ぜんそく。ご当地のプライドをかけて三重県各地から猛者が集まった~!って古館なら言うかな。とか考えていた。
テスト勉強と不眠で神経がギリギリのところまで来ていたのかもしれない。
テスト開始。午前の部は130人で締め切り。僕の番号は97。間に合ってよかった。開始直前で一人の女の子がトイレに行きたいと言い出して、
その他129人が彼女のトイレが終わるのを待つ。出鼻をくじくとはまさにこのこと。
問題は、けっこう分かった。三日前の僕なら不合格かもしれなかったが、奇跡のヤル気を出した僕は違った。まさに
ヤル気、元気、俺木!
ほら、こんなこと言い出した。僕がどれだけギリギリか分かったでしょ。
自信はあった。合格してると思う。発表は10時10分。電光掲示板に若人たちが集う。となりの席だった小沢真珠似の子が話しかけてくれたので、きっと合格してるよ、と何の根拠もない励ましをする。
94、95、96、、、、、、、、、、、、97!!
よし!これで免許取得だ。もうね、何が嬉しいってね、自動車学校はじめ教本との格闘の日々から逃れられるのが嬉しくてね。
合格者は、写真撮影。不合格者は、ある窓口に集められていた。悪いとは思いながらも、振り返って落胆ぶりを見てしまった。めんどくさいだろおなぁ。津の人ならいいけど、どうすんの?鵜殿村とか。鵜殿村ってあるんですよ。ウドノ村。遠いよ。
写真撮影終了後、免許証をもらう。顔がおかしい。例えるなら、
2m先でしゃがんでる女の腰から見えるパンツを「んっ」と眺めている顔だ。
言い訳させていただけるなら、撮影時、おばさんは「カメラ見てね~」と言いながら、カメラが上下に動いていた。どこ見りゃいいんだよ。
11時半には南が丘駅を出た。三重中から集まった老若男女童貞ヤリマンその他諸々は、十字型の三重の四方に四散した。
僕はといえば、帰りの電車で小説読む気力もなく、ただただ景色を見つめた。そして帰りに通った近鉄西青山駅の存在意義だけがどんな問題よりも分からなかった。鉄道マニアと呼ばれる諸君、「近鉄・西青山駅の必要性」を述べられるなら君は世界一だ。いやなんのためにあるんだあの駅は?しかもなんで快速電車が止まるんだ?
わからん。